三浦しをん 『秘密の花園』 新潮文庫

秘密の花園 (新潮文庫)

秘密の花園 (新潮文庫)

 那由多、淑子、翠。ミッションスクールに通う三人の女子高校生の物語。

 言葉をいくら重ねても、果てしなく隔てられ交わることがない。でもだからこそ、どこかに逃げたいとは思わないのだ。どこに行っても一人なら、せめて那由多のそばにいたい。届かなかった言葉が虚無となっていくら押し寄せようと、それでもまだ言葉を重ねたいと思える相手のそばにいたい。(P.244)

 三浦しをんが描く、読んでるこっちが怖くなるくらいに好きな異性のいる女の子や、女の子同士の関係性が好き。