えりなの青い空(あさのあつこ)

えりなの青い空

えりなの青い空

 えりなは、「ちょっと変わってる」と周囲の人に言われる。「ぱたぱた走ったり、さっさとかたづけたりするのは苦手だ。あわてると、なにがなんだかわからなくなる」という、マイペースな小学五年生の女の子。
 私もえりなの真似をして、芝生の上に新聞紙をしいて寝転がって、空を見てみたくなりました。
 学校に来なくなったクラスメイトに対して、えりながとった行動は、えりなにとってただそうしたかっただけのことなのだろうけれど、周囲の大人は「友だちを心配するいい子」のレッテルを貼りたがっているような、定型にはめこもうとしているような、そんな印象を受けました。