他人に対し、かわいそうと泣くことに、人はもう少し慎重でなければならないのだろう。助力できるなら、救えるのなら、最後まで支えつづける覚悟があるのなら、泣けばいい。(中略)勝手に泣いて、かわいそうがって、自分の気持ちだけ浄化して、微笑んでサヨナラなんて、無責任だ。無責任な覚悟のない優しさは、ただの憐れみにすぎない。

 『ガールズ・ブルー』(あさのあつこポプラ社)本文P99より。初めて読んだあさのあつこさんの作品でした。たぶんこの引用部分を読んだ瞬間ファンになったんだと思います。