久しぶりに、泣いた。

 真夜中布団の中で丸まって、自分の嫌なところが見えたできごとをひとつひとつ確かめるように思い返しては自己嫌悪に浸っていた。同時に、何か悲しいできごとがあったわけでもないのに漠然と、とんでもなく悲しくなる、自分にとってはずいぶん前からなじんでしまっていた衝動がやってきて、ぼとぼと涙をこぼしていた。
 自己嫌悪も漠然と悲しい気持ちもゆっくり引いていって薄らいだ頃には眠気がやってきていて、起きた時に瞼が腫れてないといいけどなぁとぼんやり考えていた。