とっても納得
荻原規子『樹上のゆりかご (C・NOVELSファンタジア)』より。ひろみが執行部の面々を評する部分。
この学校に来る人間は、だれもが多少とも学業のプレッシャーを背負っているものだが、鳴海クンは、そこから逃避するのではなく、高みへ行って自由になっているように見えるのだった。(中略)優秀って、たぶんそういうことなのだ。
鳴海クンたちは、少しもまじめ人間ではない。まじめと優秀さは同義語ではなく、類語でさえない。(P.193)
……すごーく納得した部分なのですが…抜粋しても伝わりにくいかも。うーん…
わたしは、「生真面目」と言われたことは何度もあるけれど、「不真面目」と言われたことは一度もないので、周囲から「まじめ」と評される性格だと思っていいようです。…なんだかもってまわった言い方だけれど。自分では、自分のことをとてもまじめだとは思えないというか…根っこはずぼらで怠け者だと思うので…。
と、とにかく、わたしはたぶん、「まじめ」だけれど、ぜんぜん「優秀」じゃないのだ、と思ったのです。
学校、という場において…わたしは、「頼まれたことは、一所懸命丁寧にやってくれる子」というような評価をされてきて、わたしもそういう評価をされるのは嫌じゃなくて(むしろ役に立てるならすごく嬉しい、と思う)。そういう意味でわたしは…言い方が悪いのだけれど、「便利」で「使いやすい」キャラクターらしいのです。
そして、そういう風に評されるわたしには、きっと、この文章で書かれているような柔軟な「優秀さ」はかけらもない、と思うのです。
自分がそういうキャラだということを、何が何でも変えたいわけではないし…そうそう変われるとも、思えないし(融通利かないのはどうにかしたいけれど)。この「優秀さ」の意味は、「人の上に立つ人材」というのを含んでいると思うので……そういう人になりたい、という気持ちは全然ないのだけれど……ただ、わたしは「優秀」とは程遠い人間なのだなあ、とつくづく思い知ったのでした。