ジャクリーン・ウィルソン 尾高薫訳 『ガールズ・イン・ラブ』 理論社

ガールズ・イン・ラブ

ガールズ・イン・ラブ

 主人公は、イギリスの中学生の女の子。親に頼むとあんまり短くしてもらえないからと、制服のスカートを自分で短くしたり、ぽっちゃりしていることをすごく気にしていたり、うっかりはずみで友達に「彼氏がいる」と嘘をついてしまったり……多分、同年代の女の子たちに楽しんで読まれているのだろう、そして日本の女の子たちも共感するところがたくさんあるのだろうと思える物語です。
 …講談社X文庫ティーンズハートを思い出しました。でも、ティーンズハートは、歩けばかっこいい人にぶつかる、物を落とせば素敵な人がひろってくれる、というような荒唐無稽なところがある印象だったのですが(全部がそうではないけれど)、『ガールズ・イン・ラブ』はそれほど都合のいいことばかりのお話ではないのでした。
 …中学生のわたしがこの本を読んだら、「あんなひどいことされたのになかなか好きって気持ちは消せないとか、恋って怖ーいっ」とかいう感想をもったと思います…というか今読んでそういう気持ちになったのですけれど(笑)。
 図書館から借りた本なのですが、カラフルな星柄の可愛いメモ用紙がはさまっていて(何も書いてなかったけれど)、やっぱり中学生か小学校高学年くらいの女の子が読んだのかなーとか思いました。