「頭に肩に明かりを宿し」

http://d.hatena.ne.jp/kotohogi_k/20070326#p1
 寿儀さんのこのエントリを読んで思い出した小説の中の一節があります。

 ひと目で巫女とわかる純白衣装のその人は、顔は見えないものの美しいらしいと狭也は思った。白いすそのあまりを周囲いっぱいにうち広げ、細やかな後ろ姿は、まるで光にひたっているかのようだ。長い黒髪もつややかで、頭に肩に明かりを宿し、滝のように流れて床をさまよっている。(荻原規子著『空色勾玉』より)

 何度読んでもこの文章と、これによって頭に浮かぶ情景にときめいてしまう。

空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)

空色勾玉 (トクマ・ノベルズ EDGE)