雑誌「papyrus」vol.12

papyrus (パピルス) 2007年 06月号 [雑誌]

papyrus (パピルス) 2007年 06月号 [雑誌]

 蒼井優さんが可愛くて可愛くて。
 昨日、寝る前に乙一さんのエッセイを読んだだけでほわほわと幸せ気分になりました。うーん、大好きだ乙一さん。たった2ページの文章でここまで幸せになれるとは。桜井亜美さんと乙一さんの対談も、丹念に読んでにやつきました。「立体東京」観に行くのが楽しみだ〜。
 桜庭一樹『プラスチックの恋人』は、国いちばんの歌手、ジャングリーナさんの不気味で哀れなお話でした。語り手によって「ジャングリーナさん」とさん付けで主人公が呼ばれることから、おとぎ話のような雰囲気が出ていました。

 ジャングリーナさんは血塗られた己の手のひらを幻視し、笑い、むせび泣いた。そうしてまた、殺すことも、犯すこともなく、できることといったらせいぜいちょっとしたものを盗むぐらいの、世にはびこる善人ども、幸福な羊のようなくだらない人生、いわゆる、糞ったれの道徳の奴隷どもをあざ笑うように、歌い続けた。血を吐くように。助けを求めるように。死にたがるように。