大島真寿美 『チョコリエッタ』 角川書店

チョコリエッタ

チョコリエッタ

「なんでもいいからずたずたにしたい。そういうことだろ?あんたは自分をずたずたにしたい。おれは、誰かをずたずたにした。いや、したかった」
「殺してよ」
紙一重なんだろうな、ずたずたにしたいのが自分なのか、自分以外なのか。いや、ごっちゃになってんのかな。世界がぐっちゃぐちゃ。なつかしいなあ」(P.71)