穂村弘・東直子 『回転ドアは、順番に』 全日出版

回転ドアは、順番に

回転ドアは、順番に

 穂村弘さんと東直子さんがメール交換で作った歌と散文(って言い方でいいのだろうか)という言葉の世界で生まれた、「……かも知れない、ひと夏の物語」*1

いつのまに消火器にガム張りつけて青空くさいキスのはじまり(穂)

「青空くさい」ってすごいと思った。「青空」と「くさい」をくっつけるという発想はどこをどうやったら出てくるんだろう。ほむほむ好きだよほむほむ*2

ささやいてください春の光にはまだ遠いけどきっと遠いけど(東)

名前を呼ぶよ。
名前を呼ぶよ。
ほんとうに、ほんとうの名前を呼んじゃうよ。
名前を呼んだら、かえれなくなるよ。


名前を、はじめてしった日に。(東)

 本では、穂村さんの言葉が青、東さんの言葉が赤で印字されているのでした。

*1:東直子さんのあとがきから

*2:なんかこう言いたくなった