居心地の悪い好かれ方

 異性苦手っぽいとか本好きだとかいうわたしの構成要素から、わたしを「内気な文学少女」キャラに仕立て上げる人がいるけれど……いや仕立てるだけならいいんだけど、ネタとしてそういう風に扱ってもかまわないけど、本気でそのキャラを恋愛対象にされたら困るのだ。現実のわたしはただの引っ込み思案で根暗で現実逃避してばっかりのダメ人間なんだから。

 しかし、そういう二次元にいるようなキャラを付与される可能性のある性格をしているのに加えて、小柄・黒髪・地味・可愛くもない美人でもない(要するに「自分でも手が届きそう」と思われる範囲)というわたしの外見だと、ほんとに好かれちゃうことが稀にあるのだと近年わかってきた。「自分が補ってあげるべき欠点を持った」「自分が守ってあげなきゃいけない」女の子扱い、というか……ラノベ・アニメ・ゲーム等のヒロイン扱いされてるような感じがして、たいへん居心地の悪い好かれ方、だったりするのだ。

 失礼な言い方だけど。もしこんなことをわたしなんかを好きになってくれた人に言ったとしたら(言ったことないけどね)、きっと、そんなことないよって否定されると思う。否定されたらどうにもできない、相手の心をのぞけるわけじゃないんだから。

 こういう好かれ方の場合と、そうじゃない場合(ってなんて言えばいいのかわからないけれど)との差異なんてきっとわずかしかない。でも、こういう時……その人が求める物語のヒロインに当てはめられた時って、すごく疲れる。