昨日の読了本。
「りかさん」(梨木香歩)
リカちゃん人形が欲しいと頼んだよう子がおばあちゃんからもらったのが、黒髪の市松人形のりかさんだったことから、物語は始まります。
日本人形というと、髪の毛が勝手に伸びていたりする、怪談を連想してしまうのですが、このお話はそんなおどろおどろしいものではありません。“思いの橋渡しのようなこと”ができるりかさん。ようこはりかさんを通して、たくさんの古い人形たちと、その持ち主だった人たちの物語に触れます。その中には楽しいものばかりでなく、時には目を背けたくなる悲しいこともあるけれど、ようこはそれらを包み込む方法を学んでいきます。
励ましたり奮い立たせたりするのとはちょっと違って、そっと背中を押してくれるような、もう一度歩き出す手助けをしてくれるような、そんな何かがありました。
「零崎双識の人間試験」(西尾維新)
私にとっては、今回の肉体損傷の描写は・・・駄目でした。読んでられなくて5ページくらい飛ばしたところがありました。それでも夢に出てきそうです自転車乗ってる途中でフラッシュバック起こしそうです・・・うう。
読んでいて、殺しすぎだ、殺されすぎだ、こんな風に死を扱っちゃっていいんだろうか、という・・・この物語をおもしろがることへの「後ろめたさ」みたいなものがつきまとっていました。
とは言え、戯言シリーズ本編で語られていないものごとも入っていて、楽しめましたが。私的には零崎人識がいーちゃんのことを語ったくだりが印象的でした。