初読はおととしのことになりますが。

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

暗いところで待ち合わせ (幻冬舎文庫)

 これを読んだ時、わたしは一生乙一さんについていこうと思いました・・・!
 「人が集まれば、ごく自然に上下の関係ができるものだと思う。それは、上司や部下というのは少し違っていて、この人は面倒見がいいので敬おう、この人は笑いの対象にしてもかまわないだろう、といったもののことである(P36)」とか、気持ちを表す言葉やひとつひとつのエピソードが、いちいち身につまされるもので、切なくてどうしようもなくなりす。
 さみしさを抱えたふたりの距離が少しずつ近づいていく過程とかラストに至るまでの展開とか、全部大好きです。