The MANZAI(あさのあつこ)

The MANZAI(ザ・マンザイ) (文学の泉)

The MANZAI(ザ・マンザイ) (文学の泉)

 文化祭で、『漫才ロミオとジュリエット』に挑戦する中学生たちのお話。語り手の歩は、転校してくる前の学校で先生に言われた「ふつうじゃないぞ」という言葉など、いろいろなものに縛られていて、そこから少しずつ解き放たれていくのがよかったなぁ。


 ・・・ひとつ、個人的に気になったのはこのシーン(P52)。

「うちな、恋愛て、男とか女とか関係ないて思うてるの。同性のほうが純粋てこともあるし、へんに打算的にならないだけ美しいかもしれへん。そうよ、うちのテーマやわ」
「もっ、森口、おまえ確か」
「なによ」
「文芸部だったっけ」
「大当たり。こんどの文化祭に作品集出すからね。純なる愛の物語やで。買うてな。ふふ、すごいで。性とか人種とか年齢とかすべてを越えた愛の物語なんやから。(後略)」

 ・・・森口さん、腐女子要素があるんじゃないかと・・・