『十八の夏』(光原百合)/双葉社

「(前略)人間ってのは自分勝手なもんだ。人のためって言ったって、たいていは自分のために行動してる。誰かのために何かをするのは結局、その人が悲しむのを見ると自分がつらいからだ。その人が喜ぶのを見ると自分が嬉しいからだ。それでいいんだよ。ただそれを忘れちゃいけない。それを忘れると、自分はアンタの為にこんなにやってあげたって優越感が生まれる。なのにアンタは返してくれなかったって恨みが残る。馬鹿な話だ。(中略)だが、自分が犠牲になるって気持ちが残るようなら、そっちを選ぶのはやめておけ。恨みを抱いて生きる人生ほどつまらないものはないぞ」(P.170)

 肝に銘じておこう、と思って抜粋。

十八の夏

十八の夏