木地雅映子 『悦楽の園』 ジャイブ

悦楽の園

悦楽の園

 なんだか困ってしまうくらい、琴線に触れる言葉に出くわす率が高い。ほとんど、ページをめくるたび、と言ってもいいくらい。

 友達は麻薬だ。一度味わった後ではもう、それなしで生きて行くなんて、考えられなくなる。二度と元の暮らしはできない。後戻りはできない。(P.119)

大人が子供を潰さなかった時代など、歴史上には存在しない。(P.329)

 書影を載せるのは、なるべくきちんと感想を書いた時だけにしたい……というのが、一応ブログを書く上での方針だったりする(まあ、手抜きして、好きな言葉を引用しただけの時にも載せちゃってますけどね)。
 この本を読んだ感想なんて直後に書けるわけないのに(同著者の『氷の海のガレオン』だって、感想を言葉にするのにずいぶん時間がかかった)、載せてしまうのは、すぐ買って読んだんだよーそれくらい好きなんだよーと示したい、自己顕示欲によるものだなあ、と思う。