誕生日なのでした

 未成年じゃなくなりました。
 中学生の頃、ちゃんとした大人になりたいと強く願っていました。当時わたしは何年も同じクラスにいる子にも自分からは声をかけられず、外に出て人に会うのがやたら怖くて学校以外の場所に一人で行けず、そんな自分が高校生になるところも大学生になるところも社会人になるところも想像できず、ただこのままじゃ「ちゃんとした」大人になれない、大人になるまでにはどうにかしなきゃ、という恐怖だけはいっぱい抱え込んでいました。
 この時想定していた「大人」とは、たぶん、二十歳になる時だったのだと思います。その年齢に達してしまったわけですが、未だにうすぼんやりで常にうつむきがちで周囲の心優しい方々に助けられてばかりな人間のままで、「ちゃんとした大人になれるのかな。ちゃんと生きていけるのかな」(森絵都『つきのふね』より引用)という不安に満ちた問いも健在なのでした。
 まあ、一人じゃ家の半径1キロ以内から出られない中学生だったけど、大学生になったら一人で九州から東京まで移動できるようになったんだから進歩はしてるよね!これからだってなんとかなるよね!と思っておく。ことにする。頑張る。

 トラバやメッセージを下さった方にも、この場を借りて。ありがとうございます。