『黄色い目の魚』(佐藤多佳子/新潮文庫)より。2

ほら、サッカーでさ、リフティングなんかすごいうまいヤツの、足元にピタッとくるパスみたいなんだよ。気持ちいいよ。でも、そいつ、試合じゃ絶対にシュート決まんないの。あ、そういう感じかもしれない。点入らないって感じがするね、ここの絵は、どれもこれも。なんかね。
 いいけど。絵なんだから。(P.33)

 周囲がサッカーの話題でにぎやかだと、この本を思い出すのでした。