今年読んだ本から・おすすめ本(1)

 まずは『黄色い目の魚』(佐藤多佳子・新潮社)。1月に受けた模試がきっかけで出逢った本。問題文として掲載されていた部分の続きが気になって気になって、翌日図書館に行って探し出して借りて読んだのでした。
 先々月に出た文庫版の帯にあるように、「16歳のふたり、かけがえのない物語」なのだけれど、「恋愛」という言葉からイメージされるような甘ったるい、とか甘酸っぱい、という感じはしないのでした。かっこ悪かったり、自棄になったり、大事な人を傷つけたりすることもあるけれど、すごくまっすぐで潔い物語。読了時の感想はこちら



 『幸福な食卓』(瀬尾まいこ講談社)もよかったなあ。今のところ瀬尾まいこ作品の中でいちばん好き(『天国はまだ遠く』だけ未読なのです)。家族のことや学校の人間関係のことで、微笑ましかったり切なくなったり悲しくなったり、いろいろな要素を含んでいて・・・「泣けるエピソード」は一歩間違えればわざとらしいとしらけてしまいそうだけれど、瀬尾さんの文章でくるまれるとすなおに感動してしまうのでした。・・・個人的には佐和子の恋に関する一連のエピソードにものすっごくときめいたことをここで白状します。読了時の感想はこちら


黄色い目の魚

黄色い目の魚

幸福な食卓

幸福な食卓